初めてのガレージキット?

そもそもこれをガレージキットと呼んでいいのかわからないが、今回はこいつを作っていく。

ボークス キャラグミンシリーズ
 ガールズ&パンツァーより 
  1/7スケール カラーレジンキット
    秋山優花里  水着ver.

キャラグミンについては適当にググって。
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フィギュア収集を趣味にしている方なら分かるだろうが、数ある製品の中からフィギュアを選んでいくと自分の好みに偏ってくる。
これは他の趣味でも同じ事でPCならASROCK信者や、パチスロなら沖スロマニア、で〇専やブ〇専なんてのもこれに該当するのではなかろうか。
私も色々と見て回るうちに1人の原型師に行き着いた。その方は商業フィギュアの原型以外にカレージキットの制作も手掛けている。
まぁ「何時かはその方のキットを組みたい」と思ったのでガレキ道入門にはいい機会だった。
その話はまた今度にして早速秋山殿を作っていこう。

内容物は各パーツ13個と瞳デカール2セット。
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開封してパーツを確認、まずはパーツの下地処理作業から。
今回は工程が多数あるので文章短めで完成までやっていく。
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ゲートをニッパーで切り飛ばしてデザインナイフで形を整える。
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うーん、カラーレジンってどうなんだろう。
簡単そうではあるが超クオリティで仕上げようと思うと全塗装してしまう方が良さげでは。
まぁ初心者向けだからクオリティより手軽に作るほうが重要なのだろう。
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前からガルパンのスロ実機を買おうと思っていたのだが、ついついDAXELの台に手が伸びてしまってw
実機は置き場所がないのでフィギュアで我慢することにした。

いかに簡単に組めるキットといえどパーティングラインの処理は必須。
プライズフィギュアなんかだとよくあるパーティングラインだが安っぽく見える大きな要因だ。
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各種やすりで丁寧に削っていく。
写真では白飛びして綺麗に見えるがまだまだ処理は甘い。
 
私はガルパンの中では秋山殿と愛里寿が好きかな、次いでアンチョビ。
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800番まで磨いてから離型剤落とし。
1晩中性洗剤風呂に沈める。
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離型剤を落としたら今度は熱湯風呂。
パーツを煮る。
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昔は「ガレキ=まず煮る」だったそうだ。
離型剤落とし、パーツ整形、レジンのガス抜き、可塑剤抜き等が主な目的になる。

私の目的はパーツ整形だ。仮に組んだ時にパーツの精度がいまいちだった個所を直していく。
加熱するとパーツが柔らかくなり型から抜いた時の形に戻ろうとするらしい。
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このパーツなんかは髪と帽子の間にけっこう隙間があったのだが煮たら大分良くなった。
が、まだイマイチなので熱いうちに力を加えてピッタリに修正。
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脚も不安定だったので整形、左のつま先が軽く地面に触れるように個人的趣味に修正。
さらに関節付近を曲げて少し内股気味に。
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骨盤の上の肉感もパーツを削って調整する。
今回パーツ整形で一番苦労した箇所なのだが、秋山殿のおっぱいのサイズではここまで肉乗らないだろ。
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このへんの肉感の統一には細心の注意を払った。
細いけど柔らかそうに、今後もずっとこだわっていきたいポイントだ。
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秋山殿のもじゃもじゃ髪もメリハリが出るように少し手を入れてみた。
ただ細かい番手の棒やすりを持っていないので処理が粗い。
今後の為にも「カラーレジンの上に同色系クリアを吹いてどの程度隠蔽できるか」試したかったので荒れたままでクリアブラウンを吹く。
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やってみた。
思った以上に目立たなくはなるがやはり粗い。
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こちらはクリアグリーンで試してみる。
カラーレジンってこともあって800番程度だとかなり傷が目立つ。
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あ、これはダメだな。色の上に色なので発色は抜群だが傷が目立ちすぎる。
ここで大きな問題点。
そのまま組み立てるなら最低でも3000番、下手したら10000番まで表面処理しないと私が納得いくクオリティにはならない。
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キャラグミンとは、カラーレジンとは一体・・・
割り切って全塗装に切り替え。サフ吹いて表面処理からやり直し。
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調色って難しい。
思った色1発で出ないし、光源によってもイメージがぜんぜん変わる。
せっかくなのでグラデーションの練習しながら。
大きく見える、失敗だ!
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髪の発色まじ綺麗(ガイアノーツ、クリアブラウン)なんだが一回じゃ明るすぎてみぽりんカラー。
あと何回か重ねます。
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ざっと塗ったので仮組立してバランス調整。
こうやって見ればいい感じだが私が飾ってるフィギュアの中では一番肌色が濃い。
また肌のシャドウはもっと思い切って吹いてもいいかもしれない。
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バランス調整して艶消しクリア。台座(アクリル板)も作ったし、支柱(軸)も埋めた。
軸については今回真鍮線を使わずダダリオのエレキ弦を使ってみた。
あとはデカール貼って組み立てれば完成!
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こんな・・・こんなはずじゃ・・・畜生ォ 持って行かれた・・・・・・・・‼︎

返せよ・・・足だろうが!両腕だろうが!
心臓だろうがくれてやる だから!かえせよ!
たった一つのデカールなんだよ!
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お前さ、デカール2セットあったじゃん。感のいい紳士諸君、そうだ確かにデカールは2セットあった。
実は1回デカール貼った顔パーツを床に落として頬の塗装が剥がれたので溶剤ドボンしてやり直したのだ。

考えてみれば当たり前だが顔パーツは塗装してツルツル、表面を荒らしもせずそのまま貼ればデカールの糊も食い付き悪いはず。
デカールの上からウレタン吹いて閉じたので目は光沢だなとか欲張ったのが運の尽き。
ウレタンを信用しすぎたのか、マスキングゾルの粘着力を侮ったのか・・・。

2度目の溶剤ドボンw
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というわけで心機一転アイペイントもやります。
ベースホワイトに憎きマスキングゾルをして白目にする。
なんかこういうキャラいなかったっけ?コンパス?
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肌色吹いてウレタンクリアで閉じる。ここから各工程、その日の作業が終わるたびにウレタンクリアで塗膜を作って保護していく。
アイペイントに使う塗料はエナメルなのだが、エナメル溶剤ではウレタンは溶けない性質を利用してやり直しや細かい修正を可能にするのだ。
分かりやすく言えば「ウレタンクリア=セーブ」だ。
模型の世界では常套手段のようだが私は初めてで緊張する。
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いざアイペイント!
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まつ毛。
描いてて思ったのだがこのまつ毛の角度や形が超重要で、顔が似るか似ないかの分かれ目な気がする。
エナメル塗料でまつ毛を適当に描いてエナメル溶剤(エナメル薄め液)で塗料のはみ出し部分を消していく。
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続いて瞼と眉を描いたら前髪を装着してバランスチェック。
まぁいいでしょう。
ということでウレタンクリアでセーブ。
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瞳。
アイペイントの肝というか技術的な話になる部分だが筆に吸わせる塗料の濃度と量のコントロールが極めて難しい。
これは修正用の筆に吸わせる溶剤の量も同じで、特に溶剤の量が多すぎると塗料が滲むばかりでなくウレタンクリアに僅かに濁りが出てきてしまう。
最悪セーブを放棄してニューゲームになるので適宜ティッシュに吸わせて溶剤量をコントロールするといい。
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描く用のライナー1本、消す用のライナー1本、専用の筆を用意した。
最寄りのホームセンターで売ってた面相筆だが意外としっかりした筆で描きやすい。
Amazonで買った中華の安物筆はダメ。
セーブ。
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続いて瞳に色を入れる。
エアブラシでクリアブラウンをグラデーションに吹くのでマスキング。
変態仮面みたいになってしまったw
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ちょっと濃くしすぎたか。
塗装する時の照明はフィギュアケース用のダウンライト器具を塗装スペースにを振って使ってるんだけどこれにも問題がある。
光量が多すぎてクリア塗料はついつい濃く塗りがちになる。
環境に適応していかないとなぁ。セーブ。
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ハイライトを入れてアイペイントは終了。
口にはサフレスピンクを筆塗り、チークはウェザリングマスターのピーチでお化粧。
セーブ。
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軽微な修正を行ってからパーツを組み合わせて再度確認。
顔パーツに艶消しクリアを吹いて仕上げにかかる。

うーん、もう少し秋山殿の無邪気で元気な感じが欲しかったかもw
まぁ初めてのアイペイントにしては上出来か。
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組立完了、完成!
うーん、なんだろ・・・、やっぱ目が・・・。
似てないwww
なんかこうキリっとしてるっていうか、愁いを帯びてるっていうか。
目尻をもっと垂らしてよかったのかな?
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イマイチな原因としては「瞳に色を付けると思った以上に大きく見える点」と「目を描いている時の角度」だろうか。
前者は瞳の輪郭を描いてる際に少し丸いかなと思ったが完成予想が出来なかった。
後者のほうが重要で特に左目をもっと傾けて描くべきだったかなと思う。そうすれば左目の垂れが足りない点にも気付けたのでは。

どちらにせよネオジウム磁石などを使い仮組しやすい状況を作っておいて、頭パーツだけではなく飾った時の頭(顔)の向きを考えて描くべきだなと。
キャラグミンと侮るなかれだ。
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後ろ姿はこんな感じ。
髪のシャドウとか迷彩柄とかはよくできたと思う。
相変わらず光源が近いせいもあって白飛びしているので肌の陰影は不明瞭だが肉眼ではいい感じに見える。

全体としては50点といったところだろうか。
表面処理が甘い箇所があったり、アイペイントだったり、失敗は仕方がない。
次はもっと上手く作れるはず!
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というわけでガレージキット?工作はこれにて。

あまり面白みがないのであえて記事にはしないが、今回の秋山殿を組む前の練習台として尊い2体の犠牲者がいた。
プライズのまどっちとミクさん。
まどっちは全パーツ分解後パーティングライン除去などの下地処理を行いリペイント。
ミクさんはマブラヴシリーズの速瀬水月をモデルに不要なパーツを除去、インテークをパテで作成後下地処理を行いリペイントした。
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BETAパーカーにすればよかったかなw
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最近は女の子の脚を塗装してる時が一番楽しい。
フロンティアは目の前にあった!

by moguramania3203 | 2020-02-08 19:00 | ガレージキット | Comments(0)

ガレージキット制作・商業彩色「もぐらぼ」の赤裸々ブログ。ガレージキット制作記事をメインにPVC完成品レビューやカメラ沼などを、毎週金曜に投稿しております。 お仕事諸々のお問い合わせ窓口はこちら。moguramania3203a@yahoo.co.jp


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