月詠真那 制作

依頼品制作回

マブラヴオルタネイティヴより
 ボークス a-brand maximum 1/6スケール レジンキャスト製組立キット
  月詠真那
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今回は友人からの依頼品を制作していく。
依頼を受けたのは確か夏頃、マブラヴオルタネイティヴのアニメに合わせてという事で預かっていたキットだ。
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いきなり仮組になるが、軽く磨いただけでこのディテール。
これが十数年前のキットだというから驚きだ。流石のボークス製と言ったところである。
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とは言えパーティングライン等の表面処理をしていくとモールドが薄くなったり潰れたり。
パーツ数は全13と少ないが現代キットのように細かく分割されていないので、後々の塗り分けで面倒が出てくるので埋めて彫り直したり、とても手間がかかる。
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色も「ジオンカラーで」との指定なのだが、赤金黒と非常にコントラストが高い配色のため誤魔化しはほぼ効かない。
幸い曲線部が少なめな為、塗り分けに必要なのは技術的な部分というより時間と根気と僅かなテクだ。
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ところで皆様は「ハサミの勝手」というものをご存じか?
下の写真のような状態のテープを横勝ちでピッタリ切りたいのだが、下側の刃が邪魔して上手く切れなかったりする事があったりしないか?
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そういう時は逆から刃を入れれば刃の厚みを気にしないで切れるはずだ。
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ぴっちりスーツ(衛士強化装備という)の塗り分けは及第点といったところ。ただしめちゃくちゃ時間はかかった。
ここから他パーツの塗りやレタッチ作業をしていく。
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丁度オルタアニメではこれを書いている現在12.5事件が進行中であり、月詠真那中尉が駆るTYPE-00Fがぬるぬる動く様が見られるはずだ。
しかしマブラヴオルタネイティヴのアニメ化にはかなり無理があったのではなかろうか。原作プレイ済みなら兎も角、初見の方はもう完全に置いてけぼり。当然1クールで終わるはずもなく、トータルイクリプスのように物語のど真ん中で終わってしまって2期もなしなんて事になったりはしないだろうか・・・。
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彩色について友人から「目の色が明るすぎる」と指摘があった。
実際にはもう少し暗く修正したのだがこのあたりのバランスは非常に難しい。
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例えばフィギュアケースに飾った場合、ケースの照明の位置は何処になるだろう。大概はケースの棚板から下方に照らすか精々それに横からの光を加えるくらいか。
この写真は上斜め45度から照明を当てたものになる。
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これで30°付近。
以前にも書いたがフィギュアの前髪というのは大概このように出っ張っているため、照明の位置次第では顔に光が当たらないのだ。
かといって真正面からの照明など不可能に近いし、下からオバケライトにするわけにもいかない。
ま、そういうのを加味してどうしたらフィギュアが映えるかを考えるのも私の仕事という話だ。
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台座は戦場を模してリアルなコンクリを!と私から提案したものをそのまま採用。
ただ新しいコンクリでは味が無いので近所をうろついて、そこそこ古びた良さそうなものを発見。
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近所の家の常口にあったものを「新しいブロックと交換して下さい!」と交渉し譲ってもらった。
その家のおばちゃんには頭のおかしい人だと思われたことだろう。
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で、そのブロックを金槌とタガネで適当に加工して、フィギュアの台座サイズに。
元瓦葺職人にとってこんなのは朝飯前だ。
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間違ってもピンバイスで穴を開けようとしないように。
電動ドリルを使うならホムセンから陶器用の乾式ドリルを買ってくるべし。
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という事で組み立てて完成。
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月詠真那中尉完成です!
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まぁ等倍マクロレンズでの撮影なので細かい粗は勘弁してもらおう。
強化装備の塗り分けの為の保険に塗膜が8層程重なっているためバッキバキとはいかないが、及第点といったところだろうか。
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フィギュアの大きさは1/6スケールという事だが、実際には1/8くらいの大きさだ。
実際足元から頭頂部までの寸法は195mmくらい、これが1/6なら小学性並の身長という事になるのでやはり1/8が妥当だろう。
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強化装備で銃というのはマブラヴ世界では絶体絶命な状態なわけで、この月詠真那というキャラクターの性格や信念を上手くフィギュアに反映できたのではなかろうか・・・。
と私は勝手に思っている。
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以上、ボークス製キット「月詠真那」制作だ。
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最後に1つだけどうしても話したい事がある。
私がガレージキット制作を始める以前、フィギュアのリペイントをするかプラモのtype-00F武御雷を組むか悩んで、フィギュアリペイントを選んだ事が今現在に直接つながっている。
何処かに画像だけ載せたプライズのポニーテールミクさんを改造してマブラヴオルタネイティヴの速瀬水月中尉A型軍装に改造したやつだ。
あの時、確率的にはフィギュアかプラモか5分だったが、本当に悩んだ末に私はフィギュアを選んだ。
その旨をTwitterで呟いたところ、マブラヴ原作者の吉宗鋼紀氏から「ロボを下げんな、美少女が好きって言え」みたいなレスを頂いた事を今でもはっきりと覚えている。
吉宗先生、私は美少女が好きです!!ご依頼お待ちしております!!


では〆前に再度お知らせ。
おかげさまで制作代行諸々の予定が来年のGW前まで埋まりました。
お問い合わせ頂ける方には申し訳ないのですが、「年内の制作代行受付を停止致します」
ディーラー様、企業様の案件はご相談下さい。

現状私の所にご依頼いただいているキットに流行りものは少なく、依頼主様が大事に抱えていたキットが主となっています。
何年も抱えたキットでは制作予定が半年先であろうとも熱が冷めるような事はないとは思いますが、あまり待たせるのもどうかと思いますし、私に制作出来ない事情が訪れるやもしれません。
お見積りは致しますが、ご依頼受付再開は年明けからWF2022w明けになる予定です。

Twitter相互様、フォロワー様、いつも応援ありがとうございます!
ディーラー様、企業様、彩色作業お仕事のご依頼お待ちしております。
ご依頼は下記アドレスまでお願い致します。
moguramania3203a@yahoo.co.jp


Commented by Halcyon at 2021-12-04 18:26 x
おお、お披露目完了ですね( ̄▽ ̄)
もぐらさんの言う通り、月詠さんらしさが存分に表れていて素晴らしいです! 瞳の調光もお手数をおかけしましたが、とても良い感じになっていますね。そして髪色も塗装済み完成品よりもずっと原作ままの色味で、これぞ月詠さん。微調整した最終版も楽しみにしております。

コンクリのくだりも吹きました。遙のポージングの件と併せてまた伝説が増えましたね。

そして、マブラヴアニメ版頑張って観ていますが… どうしてこうなってしまったのでしょうね(´;ω;`)ウッ...笑
突っ込みどころは108か所くらいありますが、武の舌足らずな喋り方のせいで話の内容が全てどうでも良くなってしまうのは私だけでしょうかw

何にせよ、素敵な月詠中尉爆誕、感謝致します。
by moguramania3203 | 2021-12-03 00:00 | ガレージキット | Comments(1)

ガレージキット制作・商業彩色「もぐらぼ」の赤裸々ブログ。ガレージキット制作記事をメインにPVC完成品レビューやカメラ沼などを、毎週金曜に投稿しております。 お仕事諸々のお問い合わせ窓口はこちら。moguramania3203a@yahoo.co.jp


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