アズールレーン「タシュケント」個人製作

アズールレーン「タシュケント」
原型制作 Ainav様、21様
塗り もぐら
面相 うみ
写真 もぐら
アズールレーン「タシュケント」個人製作_a0383540_17141463.jpg


思う事が沢山あるので文章ばかりになる。暇な人だけ読んでいただければ幸いだ。

このキットは2年ほど前に標家模型坊のBOOTHで販売されたものなのだが、当時はもぐらぼも軌道に乗るかどうかみたいな時だったと記憶している。
あの頃はまだ原型磨きやキャスト磨きみたいな仕事もしていたし、彩色でお付き合いさせていただいているメーカーもSKYTUBE様だけで今みたいな余裕は全くなかった。
まぁ、今も余裕があるわけではないのだか、楽になったと思うと苦しくなる。前に進むのはそういうものなのだと思う。
私1人だった期間を経てうみさんが加入、自分自身も満足にできるわけじゃないのに育成やら設備投資やら、つまりお金がなくて欲しいキットも買えなかったのだ。

昨年末にとある縁で「タシュケントをあげます」みたいな人が現れて、当初作ってくれるならタダであげるみたいな話で、買った本人なのでこのキットの金額も知ってるはずで何言ってるかわからないし。凄く欲しかったのに買えなかったことや、辛かったこととか色々思い出してムカつくので、きちんとお金払って買い取らせていただいた。

ていうかね、凄く好きなんですよタシュケントの中の人。
原神で言うとディオナの人、有名どころだとナナチの人、井澤詩織さんね。
で、タシュケントと言えば班長さん原型いもむさんが彩色した作例見本、あれが素晴らしかったのもあるかな。
ここ数年、個人製作のガレキは原神キットしか作ってなかったのだけど「タシュケント塗りてぇ!ディオナと並べてぇ!同じ声が聞こえる!」みたいな感じで(笑)
それだしうみさんが塗ったケルベロスプロジェクトのリトルイラストリアスのお披露目の機会がなくて、じゃあ1回だけ原神染め崩してアズレンやろうか!みたいな。
今はプレイしていないアズレンもちょうど北方やらアイリスが登場した頃まで遊んでいたので、タシュケントは私の中では今でも最新なのだ。
今回タシュケントを塗るにあたって公式イラスト集を買ったのだが、某アズレンオタクさんに収録何巻?と尋ねたところ、なんと3rd Anniversaryだという。
今って7rdじゃない?もうそんなに前?
考えてみればアズレンを遊んでたのって私がガレキ始めた年とかよ。そりゃそうだわな、アズレンやめたの原神に時間とられ過ぎたからだもん。

少し制作の話でもしよう。
磨きはまぁ標さんの複製なので。安定の綺麗な真空裂き型。
ただ今回は擬装があるので、磨きの段階から質感の差みたいなことを意識しながら磨いてみた。有り体だが曲線と直線のバランスよな。
原型が素晴らしいので大きな問題もなく進んだが、擬装の磨きはきちんと面が出るまで4回くらいやり直した。
丁度その話だからキット入手の経緯で「あげる」の中にアワートレジャーのZAPがあって中見せてもらったんだが、初めてFSSガレキのパーツ触って谷明さんヤバすぎるなって衝撃を受けた。(譲渡についてはその場の総意で断った)
直近での出来事だったので、その衝撃を覚えているうちにと同じくらいを目指したのだけど、当たり前だが練度が足りんよね。
擬装のパーツ、特に蛇腹部が一体なので面出し系工具が使えないのと、複製時のゆがみで切削量が割と多いので中途半端な工具では太刀打ちできないという・・・。
結局手に取ったツールは小学生の図工で使った平刃の彫刻刀と大工時代に使ってたハイスの八分鑿。これらの裏スキの面を使って大まかなフラットを作ってからヤスる方法が一番仕事がしやすかった。
分割さえしてあれば苦労することもない(フィニッシャー脳)とか思ってしまう時点でだいぶ良くないなって思い知った。

塗りは実験台。
普通に塗っても良いのだけど折角なら色々やってみたいので、塗る順番や使う塗料や溶剤を色々試してみた。
肉眼での見た目を優先してるので写真では陰影も控えめだが、自分のガレキだし宣材でもないので以前の雷電同様に実験的な要素が多い。
まぁ写真的な結果から言ってしまえばいつもと変わらんし、やるならもっと大げさにやらないとならんね。衣装が白だから難しいってのもあるが、反省点も見えたので良い結果になったと感じている。

今回というか毎回だが個人製作ガレキは展示会出展を目的にしていることがほぼほぼだ。
組立についても現場で時間をかけず正確に綺麗に組み立てられるよう工夫をしているが、金属の支柱の位置がザルだったため彼方此方干渉ギリギリなのが大きな反省点。若干支柱も斜めってるし。
製作者本人だから問題なく組めるけど、組む順番を間違えば組み立てられないし、代行依頼品だったら依頼主様が壊すとこまで見える。
おまえ制作代行なんだから普段からちゃんとやれよな!って怒られてしまいそうだ(笑)

あーそうそう、最近の代行やりますの人が「上手く組めない」とか「上手く塗れない」とか言ってるの目にするけど、そんな事発言すんなよ、
依頼主様が不安になるだろ。
そもそも論そんなレベルで代行受ける方がどうかしてると思うが、工作も塗りも練習あるのみだと思う。
よく目にするのは軸打ちで真っすぐ穴開けれない人多いけど、真っすぐに穴開ける練習したことある人なんかほぼいないのではないか?
水平垂直の感覚とか、道具の使い方とか、工具が進みたい方向とか、建築業ではほぼ必須スキルだが、そういうことを気にせず練習もしないで自分の意志だけでやろうとするから上手くいかないうえに道具を壊す。
練習して感覚磨いて道具と仲良くなれればドリルなんか折れないし、アクリル板だって割れない、軸だって治具なしでほぼ真っすぐになる。塗りもアイラインのグラデとか基礎練習が出来ていれば何も難しくない。
私だって時々ドリルやエアブラシの基礎練習するのよ、ずっとやってると感覚がずれてくることあるから。
スポーツ選手の基礎練習と同じ。だって仕事だもん。

代行に関しては最近思う事が沢山あって、ネガティブな方からいくと、多くの代行やりますは代行がやりたいわけじゃなくて、承認欲求を満たすために言ってんじゃねぇの?って。
本当に代行がやりたい人は群雄割拠になる前から代行やってたし、本気でフィニッシャーになりたい人は企業さんや工房さんに勤めたりしてるからね。
働き方改革とか言って副業可になってきたのはコロナ以降ではあるけれど、
なんていうか向き合い方?くそ舐めてるなっていう人いっぱいいる。代行って仕事じゃないの?
かと思えば昨日の記事の依頼主さんのところに他社様のガレキいっぱいある話。
そこでベルセルクのガッツの完成品ガレキがあって、自分で塗ったのかと聞いたら「もぐらさんが薦めてた色果さんに塗ってもらった」と。
3年くらい前のダイパス外れた冬WFでたまたまレッド大福さんと並び一緒になって、駐車場待機の間に模型に対する姿勢とか代行やってみたい話は聞いていたし、今思えば雑談紛れて内容について色々聞かれたような気もするので、その時は既に代行やりたかったんだろうな。
元々セミリアルが凄く上手い大福さん、1年半くらい前に屋号付けて代行始められて最近全然行き会わないので少し心配していたが、実際目にした完成品は凄かったし仕事に対する熱意みたいなのが伝わる良さがあった。
と、そんな良い話もある。
良い例も悪い例もあるけれど「代行」って名乗ったら同業他社だからね。うちとか、PLAMODEさんとか、大正堂さんとか、同じ土俵なの。
しっかりやってください。

という事で話が愚痴っぽくなってきたのでこの辺りで終わりにしよう。
井澤さん最高。

おしらせ
6月29日、神戸サンボーホールにて開催の「パンダーフェスティバル3」卓番J-12にてタシュケントとリトルイラストリアスを展示します。
詳しくは運営様のツイートを参照してください。

以上、タシュケント制作でした。










by moguramania3203 | 2025-06-21 00:00 | 制作代行 | Comments(0)

ガレージキット制作・商業彩色「もぐらぼ」のブログ。現在制作代行は不定期募集となっております。 お仕事諸々のお問い合わせ窓口はこちら。moguramania3203a@yahoo.co.jp


by もぐらまにあ
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